敬語
敬語には尊敬語、謙譲語1、謙譲語2、丁寧語、美化語の5つ分類に分けられる。
この内、尊敬語と謙譲語1の話題の人物に対する敬語を素材敬語
謙譲語2、丁寧語の聞き手に対する敬語を対者敬語という。
尊敬語
話題の人物の動作や状態に対する敬意を表す。
例)
先生はもうお帰りになられましたか?
お客様は玄関にいらっしゃいます
謙譲語1
自分の動作を低めることで、受け手に敬意を表す
例)
社長を車でお送りました。
先生の事務所を拝見したいです。
謙譲語2
自分の動作の受け手が存在せず、聞き手への敬意を表す。
例)
東京へ参りました。
丁寧語
文末の「です・ます」等で表す。
例)
お茶をお出ししました。
美化語
聞き手に対する敬意を表すものではなく、独り言でも使える
例)
お茶
お菓子等
コロケーション(共起)
自然な語の繋がりのことを指す
例えば「傘」と「さす」で傘をさす
「メモ」と「取る」でメモを取る、という2つ以上の語や句の結びつきのこと
橋渡し推論と精緻化推論
・橋渡し推論
話や文章の内容から情報を繋ぐこと
例えば「昨日2年ぶりに野球をしたから筋肉痛になった」という文章でから「久しぶりに体を動かしたから筋肉痛になった」と推論できる
・精緻化推論
話や文章からより深く解釈する推論
例えば「明日長時間雪が降ります」という情報を得て、自分の持っている既有情報(スキーマ)から「電車が遅延する」や「車の交通が渋滞する」というイメージをすること
ヴォイス(受身)
受身表現には直接受身と間接受身(迷惑受身)がある。
直接受身は文の名詞が変わらず、能動文のヲ格とニ格が受身文の主語になる。
例)
能動文:兄が弟をしかる
受身文:弟が兄にしかられる
間接受身は受身文にした時に新たに登場人物が出てくる。
名詞句が受身文の主語になる。
例)
雨が降ってきた
(私は)雨に降られる。
・持ち主の受身文
主語の「私」の身体の部位や所有物や関係者に関わる受身文のことを言う。
持ち主の受身文も間接受身の分類に入る。
下記の文章は直接受身文に思えるが能動文に変えると「私」が財布を修飾しているのがわかるので間接受身文になる
例)
受身文:私は同僚に財布を盗まれた
能動文:同僚が私の財布を盗んだ
名詞修飾節
- 「昨日作ったカレーは美味しかった」
1の文は「カレー」と「美味しかった」の2つの述語がある。
このように2つの述語がある文を複文と呼び、美味しいがメインの述語なので、これを主節と言う。
「昨日作ったカレー」は主節を従属している文なので、従属節になる。
また「昨日作ったカレー」は名詞のカレーを説明しているので、これを名詞修飾節とよび、修飾される名詞を被修飾名詞とよぶ。
・内と外の関係
名詞修飾は大きく分けて2つあり、格助詞のガ格、ヲ格、ニ格、ヘ格、デ格をつけて修飾節に戻せるのを内の関係、戻せないのを外の関係になる。
「昨日作ったカレー」→「カレーを昨日作った」
・制限的(限定的)用法と非制限的(非限定的)用法
「田中さんがいつも行く学校」
学校という名詞に「田中さんがいつも行く学校」と限定している被修飾名詞を限定的用法。
「田中さんがいつも行くA学校」
A学校は固有名詞なので、その固有名詞に田中さんがいつも行くという情報を付加している被修飾名詞を非限定的用法という
並列助詞「と・や・か」と「の」
●並列助詞「と・や・か」 「と・や・か」は名詞と名詞を並べて示す働きのあり、同じような意味を持つ名詞を並べて示す。
(例)
1「パンとピザを食べた」
2「パンやピザを食べた」
3「パンかピザを食べた」
1では食べたのがパンとピザだけになる
2ではパンとピザが食べた物の主要になっているが、他にも食べたことを暗示している。
3ではパンかピザのどちらかを食べた物に該当する
「と・か」は並べて示される最後の要素の後ろに付くこともあるが、「や」は常に名詞と名詞の間に置かれる。
「パンとピザ(と)を食べた」
「パンかピザ(か)を食べた」
×「パンやピザやを食べた」
また「と・や」は名詞以外の語や文に結び付けることはできない。
(例)
パンを(×食べていますと/◯食べて)ジュースを飲みます。
映画を見て(×笑うや/◯笑ったり)泣いたりしました。
「か」は名詞以外の語や文を結びつけることもできる
(例)
食べるか食べないか決めて
「と・や・か」は格助詞を伴った名詞に付くこともある。
(例)
名古屋からや大阪から飛行機は飛んでいます。
●「の」 「の」は前の名詞が後の名詞に様々な意味を加える。
(例)
これは学校の鉛筆です。
「の」で結ばれた名詞は後の名詞が重要になり、様々な意味を持つようになる。
「学校の建物」(所有)
「野菜のスープ」(内容説明)
「銀行の隣」(位置基準)
「田中さんの絵」(作成者)
「社長の田中です」(同格)
・名詞代わりをする「の」
(例)
この服は田中さんのです
前に出てきた名詞をそのまま繰り返さずに「の」で置き換えることがある。
このような「の」を準体助詞という。
準対助詞の「の」が使われるのは典型的な「物」としての名詞に使用される。
他にも「の」は「田中さんの持っている本」のように名詞化するのにも用いられる。